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大田カルグクスの真髄!銀杏洞「ハンバッカルグクス」で歴史と伝統の味を巡る旅

'www.youtube.com/embed/YxVPIEb1-hI' 【大田グルメ】銀杏洞「ハンバッカルグクス」で歴史と伝統の味を巡る旅 こんにちは、マサボーです。今日は大田(テジョン)の気温が34度!忠清道(チュンチョンド)の方言で「엄치기 들었습니다(うだるような暑さ)」という表現がぴったりの猛暑日です。こんな暑い日こそ、なぜか温かいカルグクスが食べたくなりますよね。大田といえばカルグクスが有名ですが、今回訪れるお店は、あの聖心堂(ソンシンダン)と同じくらい、約40年の歴史を持つ老舗で、大田カルグクスの本来の姿を垣間見ることができるというんです。 大田銀杏洞のレトロな雰囲気と店の歴史 今回訪れたのは、大田銀杏洞(ウネンドン)にある「ハンバッカルグクス」。2005年の記事で「創業21年」とあったので、今ではもう40年近い歴史を持つことになります。大田銀杏洞は、美味しいお店がたくさん集まることでも有名ですが、建物自体はかなり古く、再開発が待たれているエリアでもあります。しかし、この古い建物が連なる通りを歩くと、まるでタイムスリップしたかのような昔懐かしい情緒を感じられます。中には日本統治時代の赤山家屋も残っており、大田の歴史の側面を肌で感じることができる貴重な場所です。 このお店は、大田カルグクスの「元祖」だと断言することはできません。しかし、約40年もの間、多くの人々に愛され続けてきたこの味は、まさに大田カルグクスの「昔ながらの姿」を今に伝える貴重な存在だと言えるでしょう。 驚きの組み合わせ!「ホンオチム」と「豆腐湯」 まずはユニークな「ホンオチム(エイの蒸し物)」 このお店の面白いところは、ただカルグクスを食べるだけでなく、まず「ホンオチム」というエイの蒸し物を楽しむことなんです。夜は酒の肴として多くのお客さんが訪れると聞いて、好奇心から注文してみました。 店内は暑い日にもかかわらず涼しく、至るところに扇風機があるだけでなく、なんと各テーブルの下にも扇風機が設置されていて、足元から涼しいという嬉しい気配りがありました。さて、ホンオチムですが、ニンニクが完全に潰されず粗めに刻まれていて、その香りが非常に強く、口の中がピリピリするほど辛い!甘さは控えめです。見た目はアグチム(アンコウの蒸し物)によく似ていますが、一般のアグチムのようにとろみがなく、まるで澄んだカルグクススープのようにサラッとしています。 思わず「アグチムかな?」と思って食べたら、熱くてびっくり!通常のねっとりとしたアグチムとは異なり、豆モヤシと唐辛子本来の味が際立つ、非常にさっぱりとした味わいです。これはマッコリが進みそうですが、この猛暑なので残念ながら今回は断念しました。 ホンオと一緒に蒸された豆モヤシとセリは、柔らかく煮込まれています。エイのアンモニア成分のせいで、より早く火が通るのだとか。醤油につけても美味しいですが、個人的にはそのまま食べるのが一番です。ホンオタン(エイの鍋)のような独特の臭みはなく、濃厚な海鮮スープのような風味が広がります。これは麺を追加して食べても絶対美味しいでしょうね。本当にユニークで、他では味わえない一品です。 メインの「豆腐湯(ドゥブタン)」は絶品! そして、このお店の看板メニューである「豆腐湯」が登場しました。蓋を開けると、まずごま油の香ばしい匂いが漂います。ネギがたっぷりで、見るからに甘く、そして涼しげです。この豆腐湯は1万ウォンで、なんと4人まで食べられるというボリューム!まずはスープを楽しみ、後から麺を追加して食べられるんです。 ごま油の香りがするスープだと、すっきり感が損なわれるのではないかという心配も一瞬よぎりましたが、一口飲むと、その心配はすぐに吹き飛びました。これは紛れもない煮干し出汁のスープです!それも、宴会カルグクスの煮干し出汁をさらに濃厚にしたような、しかし非常にピリ辛で奥深い味わい。唐辛子が粉っぽくざらつくことなく、唐辛子の種で辛味を効かせたかのような、澄んだ辛さが特徴です。まるでタラ鍋のスープのようでもあり、とにかくすっきりとしていて、本当に美味しい。 一般的な大田式の豆腐チゲは、唐辛子やイカ、豆腐が混ざり合って濃厚でずっしりとした味わいですが、この豆腐湯は全く違います。澄んだ煮干し出汁に唐辛子が溶け込み、柔らかい豆腐がたっぷり入っていて、その名の通り「豆腐湯」という表現がぴったり。非常に上品で、かつ力強い味わいです。酒飲みにとっては、焼酎が何本でも進んでしまいそうな、爽快でパワフルな一杯です。 心温まるサービスと絶妙な付け合わせ このお店の感動的なサービスも忘れてはいけません。暑がっているお客さんには、冷蔵庫から出した冷たいおしぼりを首にかけてくれるんです。これで頭が冴え、さっきまでかいていた汗がスーッと引いていくのが分かりました。こういう心遣い、本当に嬉しいですよね。 豆腐湯に入っている麺は、コシがあるというよりは、ぷりぷりとして柔らかいタイプ。スープの味がよく染み込んでいるので、麺だけでも十分に美味しいです。豆腐もたっぷり入っていて、1丁以上使われているようです。カルグクスと一緒に食べるキムチは、意図的にニンニクの香りを強めているようです。この独特のニンニクの辛味が、カルグクスや豆腐と合わさると、不思議とさっぱりとして、深い旨味に変わります。豆腐とキムチの相性も抜群で、「最高の組み合わせ」とはまさにこのことです。 〆は「特製チャーハン」で大満足 〆にはチャーハンを注文しました。ご飯を炒め始める音が、まるで土砂降りの雨のようです。3分ほど炒めると、ご飯一粒一粒がパラパラとして、キムチと煮干しの香りが食欲をそそります。このチャーハンも、本当に絶品でした。 この店は、古き良き大田の路地のように、昔ながらの姿を大切にしているカルグクス店でした。大田カルグクスの「元祖」とは言えないかもしれませんが、昔の大田カルグクスはきっとこんな感じだったのではないかと思わせてくれます。予想を裏切る独特の味でありながら、一口食べるとその美味しさに深く感動しました。大田の歴史と食文化を同時に体験できる、素晴らしいお店でした。ごちそうさまでした!