全羅道の美食探訪:地元が愛する隠れ家で究極の「ナムドペクバン」を堪能

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全羅道の美食探訪:地元が愛する隠れ家で究極の「ナムドペクバン」を堪能

全羅道の美食探訪:地元が愛する隠れ家で究極の「ナムドペクバン」を堪能

韓国南西部に位置する全羅道は、「美食の宝庫」としてその名を馳せています。今回は、そんな全羅道で体験した、まさに「究極」と呼ぶにふさわしい白飯(ペクバン)の旅をご紹介します。想像をはるかに超える品数、そしてその一つ一つが絶品という、驚きの美食体験が待っていました。

圧倒的な品数に驚愕!全羅道ならではの「ナムドペクバン」

全羅道の食事といえば、ずらりと並ぶおかずの数々が有名です。しかし、今回私たちが訪れたお店は、その概念を覆すものでした。以前、お粥屋さんでさえ20品ものおかずが出てきて驚いた経験がありましたが、本格的な白飯専門店である「ナムドペクバン(南道白飯)」では、その比ではありません。

全羅道の白飯文化には、特別な特徴があります。それは、ご飯をいくら食べてもおかずが次々と補充されるという「無限おかず」システム。ご飯をお腹いっぱい楽しみたい方にはたまらない魅力です。特にご飯好きには、この文化はまさに至福の時間を提供してくれます。

タイムスリップしたような空間「発掘系」の隠れ家食堂

このお店は、まさに「隠れた名店」という言葉がぴったりでした。ターミナルの近くに位置するにもかかわらず、その外観は看板も古く、まるで一般の民家のような佇まい。初めて訪れる人にとっては、どこが入り口なのか迷ってしまうほどです。しかし、これがまた「発掘の楽しみ」というもので、期待感を高めます。

店内に足を踏み入れると、そこは驚くほど広々とした伝統的な家屋が広がっていました。聞けば、この家屋は約400年もの歴史を持つとのこと。そして、現在の食堂として営業を開始してから約60年だそうです。古いながらも手入れが行き届き、昔ながらの温かい雰囲気が漂っています。ここは食事をする場所というよりは、まるで歴史ある大邸宅に招かれたような気分にさせてくれる空間でした。

このお店は非常に人気が高く、「パプケッティング(ご飯+チケットティング)」という言葉があるほど、予約なしでは入店すら難しいと言われています。私たちは事前に予約をしていたため入ることができましたが、その人気ぶりからも、地元の食通たちに深く愛されていることが伺えます。

これが本物!衝撃の「一膳盛り」と絶品魚料理の数々

席に着くと、テーブルがないことに気づき一瞬戸惑いますが、すぐに驚きの光景が繰り広げられます。熟練のスタッフが、床に直接、巨大な木製の一膳盛りをまるでパフォーマンスのように運び入れてくるのです。その瞬間、思わず「うわぁ!」と感嘆の声が漏れました。その一膳には、数え切れないほどのおかずがぎっしりと並べられており、まさに「圧巻」の一言です。

料理は、海鮮を中心とした全羅道ならではの山海の幸が満載です。特に印象的だったのは、以下の料理でした。

  • クルビ(ボリグルビ):特に栄光(ヨングァン)地方の特産品である「ボリグルビ(麦クルビ)」は絶品です。干して熟成されたイシモチは、独特の風味と旨味が凝縮されており、ご飯が止まらない「ご飯泥棒」です。お店の方曰く、「欲しいだけお出しします」とのことで、心ゆくまで堪能できました。ちなみに、チョギ(イシモチ)とクルビの違いは、生がチョギで、塩漬けにして干したものがクルビ、とお店の人が教えてくれました。
  • ホンオ(ガンギエイ):全羅道の郷土料理として知られる発酵ガンギエイ。独特のアンモニア臭が特徴ですが、このお店のものは熟成が控えめで、初めての方でも比較的食べやすいと出演者も驚いていました。
  • ヤンニョムケジャン(カニのヤンニョム漬け):新鮮なカニを特製の甘辛いヤンニョムで和えた一品。これもご飯が進む代表的なおかずです。
  • ビョンオ(マナガツオ):肉厚でジューシーなマナガツオも、上品な味付けで提供されます。
  • その他、珍しい野菜の和え物や煮物、チゲなど、彩り豊かで手の込んだ料理が30品以上も並びます。

これだけの品数と質の料理でありながら、価格は15万ウォン(約15,000円)。大人6人以上が十分に満足できる量で、そのコストパフォーマンスの高さには驚くばかりです。まさに「歴代級」の美食体験でした。

全羅道の味覚の真髄:バランスの取れた絶妙な味付け

全羅道の食堂の中には、観光客向けに味が濃いめに調整されている店も少なくありません。しかし、この隠れた名店は違いました。全ての料理の塩加減が絶妙で、決して濃すぎることがなく、素材本来の味が引き出されています。これは、地元の人々が日常的に食べる「本物の全羅道の味」と言えるでしょう。

品数が多いだけでなく、その一つ一つの味が完璧に調和しており、まるでオーケストラのよう。どれを食べても美味しく、箸が止まることがありません。出演者のウォン・ジナさんも、その食べっぷりから料理の美味しさを全身で表現していました。

まとめ:全羅道旅行で絶対に訪れたい美食の聖地

今回訪れた全羅道の白飯食堂は、単なる食事処ではなく、全羅道の食文化と歴史を肌で感じられる特別な場所でした。圧倒的な品数、歴史ある空間、そして何よりもその絶妙な味付けは、まさに「究極の美食体験」と呼ぶにふさわしいものです。

全羅道へ旅行される際は、ぜひこの「発掘系」の隠れた名店を訪れてみてください。ただし、人気店のため、事前の予約は必須です。この素晴らしい食体験は、あなたの旅を忘れられないものにしてくれることでしょう。